前回はオートキャド(AutoCAD)のインストールについて、具体的な手順を説明してきました。
どんなソフトでも同じですが、インストールという作業はそれほど難しい作業ではありませんので、一度しっかりと流れを追っていけば特に困ることもないと思います。
インストールの手順としてはこれで完了です。
今回は、毎年バージョンアップしていくオートキャド(AutoCAD)を、実際にはどこまで追いかければ良いのか、という点について考えてみたいと思います。
「追いかける」とは、要するに常に最新バージョンを持っている必要があるかどうか、ということです。
今回はそのあたりについて考えてみましょう。
■何の為のバージョンアップなのか
先程もお話しをしましたが、オートキャド(AutoCAD)はほぼ毎年新しいバージョンが発売されています。
今現在(2007年)はAutoCAD2008というバージョンが最新版として流通していますが、その前は2007でした。
もう少しさかのぼっていくと、2006・2005・2004・2002という流れになっています。
どういう訳か2003というバージョンはありませんが、ほぼ毎年新しいバージョンが発売されているという事実に変わりはないでしょう。
では、いったい何の為にバージョンアップは行われるのでしょうか。
毎年少しずつ改良されたバージョンが提供される訳ですから、ユーザーにしてみればありがたいことかも知れません。
新しく便利な機能がつくということは、作業がより効率的になるということですから。
例えば2005と2006とを比較してみると、1年ではそれほど大きな違いがなく、いくつかの新機能が搭載されただけという感じです。
でも、2000と2006とを比較してみると、毎年少しずつ改良されてきたものが積み重なり、大きな違いになっています。
実際に使ってみると、確かに2006の方が操作はやりやすく、便利な機能も揃っています。
これが毎年バージョンアップをしていく大きな理由でしょう。
ひとつのバージョンアップではそれほどの差はないかも知れませんが、長い目で見ると大きな違いになってくるんですね。
■常に最新バージョンが必要か
オートキャド(AutoCAD)のバージョンアップを行う理由についてお話しをしました。
では、ユーザーの立場としては、常により便利な最新バージョンを使う必要があるのでしょうか。
もちろん理想を言えば、最新バージョンを常に使うのがベストではあると思います。
でも、そうすると毎年バージョンアップの為にソフトを更新していかなければなりません。これが結構な出費になるんですね。
プロとしてオートキャド(AutoCAD)を使うのであれば、そうした出費は「必要経費」である訳ですが、それでも毎年は必要ないと私は考えています。
オートキャド(AutoCAD)は既に充分完成度の高いCADですから、たとえ4年前のバージョンを使っていても、その機能に不足はないはずですから。
という訳でオートキャド(AutoCAD)のバージョンアップは毎年するのではなく、数年に1回程度の割合で構わないと思います。
あとはデータをやりとりする人がどんなバージョンを使っているか、という点も重要です。
オートキャド(AutoCAD)はバージョンによってデータ形式が異なりますので、周りに合わせたバージョンにしないとデータの受け渡しが手間になってしまいます。
ですから、自分だけ最新バージョンにするよりも、周りの人に合わせたバージョンの方が良いのではないかと思います。
オートキャド(AutoCAD)のバージョンをアップする際には、こうした点を考えてから決めていきましょう。